去る9/29 The Coffee Collectiveのオーナーの1人 Klaus Thomsen によるトーク&カッピングイベントを行いました。30名の方にご参加頂き、とても有意義な時間を過ごすことができました。今回は少しだけ、そのイベント内容を振り返っていきたいと思います。

10時開始。Klaus氏が個人的に思い入れのある(後ほど説明します)Kenya Kieni を淹れ、朝の1杯をみんなでシェアしてスタート。コーヒーを片手にKlaus氏のトークが始まります。

(コーヒーを飲みながら話す話すKlaus氏)

(コーヒーを飲みながら話す話すKlaus氏)

● The Coffee Collective の始まり

The Coffee Collectiveは4人のコーヒー好きによってはじまりました。バリスタであったKlaus、バリスタ兼ロースターであったPeterとRasmus、建築家であったLinusはThe Coffee Collectiveを始める前は、別のコーヒーショップで同僚として働いていました。コーヒーが好きな4人ではありましたが、バリスタはバリスタの仕事しか知らず、他部署(たとえばロースター)とのコミュニケーションがなかったことに違和感を感じ、コーヒーに携わるすべての人とのコミュニケーションや、横との繋がりを意識したコーヒーショップを作りたいという思いから The Coffee Collective(コーヒーの集まり)を4人で立ち上げることにしました。

(テーブルに並べられたThe Coffee Collectiveのコーヒー豆)

(テーブルに並べられたThe Coffee Collectiveのコーヒー豆)

● ダイレクトトレードの取り組み

The Coffee Collectiveはコーヒー農園からお客様の手に渡る1杯までが目に見えるという、繋がりを大切にしています。コーヒー市場は今やフェアトレード価格で取引きされることが主流ですが、フェアトレードといってもやはり中間業者が入っていることがほとんどです。しかしThe Coffee Collectiveはその一切の中間業者を省き、コーヒー農園と直接取引きをする「ダイレクトトレード」に設立当初からこだわってきました。ダイレクトトレードはコーヒー業界で始まったもので、フェアトレード価格よりも25%以上の価格で取引きすること、また最低でも年に1回は農園を訪れることなどが条件となっています。

The Coffee Collectiveでは年に2回それぞれの農園を訪れています。コーヒーに携わるすべての人との横の繋がりを大切にしてたいという思いは、コーヒー農園から始まるわけです。実際に現地へ行き、どのような人がどのように育てているのかを確かめることができるだけでなく、実際に会うことによって、もっと品質のいいコーヒー豆を育てていくにはどうしたらいいかなどの話し合いもできます。会ったこともない人と取引きするよりも、毎年ちゃんと会いに来て、一緒になって農園のことを考えてくれる人と契約する方が、農園の人も安心できるし、何より深い人間関係性は実際に会うことによってでしか成り立ちません。

フェアトレードが当たり前のコーヒー業界ですが、やはり中間業者が手数料を取るため、実際農園にどれだけ還元されているか分かっていないロースタリーがほとんどです。またコーヒーは市場が不安定で、取引価格の変動が激しいため、せっかく1年かけて働いたのにそれに見合う価格で取引きされないこともあります。それがコーヒー農園にとってはとてもストレスになっています。The Coffee Collectiveはそんな農園と契約をし、支払う価格をきちんと決めており、農園で働く生産者の生活向上にも役立っています。

(klaus氏の話に耳を傾ける参加者のみなさま)

(klaus氏の話に耳を傾ける参加者のみなさま)

● Kenya Kieni について

毎年2回、それぞれの農園を訪れるThe Coffee Collective。担当が決まっているようで Klaus氏は毎年収穫が始まる11月と、収穫が終わる2月頃に Kenya の Kieni を訪れます。Kieni は工場(コミュニティ)の名前を指し、工場へは1000の小さなコーヒー農家さんが収穫したコーヒーチェリーを持って行きます。The Coffee Collectiveが Kieni と取引きしだす数年前、あまりにも変動するコーヒーの取引価格にとてもストレスを感じ、これ以上やっていても意味がないのではと一切のコーヒーの木を切り落として、別の作物を育てようとした農家があったといいます。幸いにもその農家さんは諦めずコーヒー栽培を継続し、The Coffee Collectiveが Kieni と取引きするようになります。実際に会ってコミュニティの方と話し合い、品質のいい豆を作るだけではなく、取引きする価格も生産者の生活がよくなるよう決めていきます。そんな Kieni、今ではケニア全土で1番高値で買われているコーヒー農園(コミュニティ)になっています。

(思い入れのあるKenya Kieniを手に、話が止まらないKlaus氏)

(思い入れのあるKenya Kieniを手に、話が止まらないKlaus氏)

The Coffee Collectiveの成り立ちや取り組みを話していただいた後は、質問タイム。農園のこと、The Coffee Collectiveのこと、日本のコーヒー業界のこと、少しテクニカルな質問まで、様々な質問に答えていただきました。

世界中のコーヒー農園に足を運び、関係を築いてきたThe Coffee Collective。彼らは現場で働くバリスタへもそれぞれの農園のことを教え、お客様に説明できるように教育しています。彼らの使命は、コーヒー農園の取り組みの素晴らしさをお客様へ伝えることでもあります。また、コーヒー農園で働く生産者は自分たちが作ったコーヒー豆が遠いヨーロッパや日本でどのように提供され、お客様がどのように反応しているのかを知りません。年に2回コーヒー農園を訪れる際には、焙煎したコーヒー豆を持って行き、農家の皆さんと一緒に飲むそうです。自分たちが愛を込めて作ったコーヒー豆が遠い国でたくさんの人に喜んでもらっている、そんな話をすることで、農園の方ももっともっと品質のいいコーヒーチェリーを育てようと自然に思うのでしょう。

(トーク後のカッピングタイム)

(トーク後のカッピングタイム)

私たちPNB CoffeeがThe Coffee Collectiveを選んだ理由も、クオリティの高い豆だからというのはもちろんですが、上記のような素敵な取り組みがThe Coffee Collectiveにはあるからです。日本の方へもその取り組みの素晴らしさを広めていきたい、そのような思いからPNB Coffeeは始まりました。オープンして1年。もっと多くの方へこのストーリーをお話しし、広めていければと思います。

 

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